体内時計とがん

みなさん、体内時計という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
腹時計なら知ってるなんて方もおられるかもしれませんが、腹時計はちょっと違います。
陽の光を浴びるとからだの活動が活発になるなんて話を聞いたことがあるかも知れません。
こちらは、体内時計の働きです。

全ての細胞が持っているタイマー

体内時計というのが実際どのようなものかと言うと、細胞一つ一つに入っているタイマーだといえます。

精子と卵子が出会って、受精卵になったその瞬間には、新たなタイマーが動き出しています。
受精卵は、2つ、4つとどんどんと分裂していきますが、やはり全ての細胞にはこのタイマーが備わっています。

このタイマーは何を制御しているかというと、細胞が分裂する周期(タイミング)をコントロールしているのです。
もちろんそれだけではありませんけれど、たったひとつの受精卵が人間の形に変わるには、どこかで目や脳などの細胞に変化してゆかなければなりません。
その制御にも大きく関わっていると考えられており、体内時計がなければ人間の姿形に生まれることが出来るかどうかは怪しいものです。

ゲノムの守護者

さて、そのタイマーがどこにあって、どの様に制御されているのか、となると幾つかの知見はありますが、間違いのないことだと言い切るにはもう少し先の話になりそうです。

その幾つかの知見の中に、P53遺伝子によって制御されているのではないかと言う意見があります。
P53遺伝子と言うのは、見出しの様に「ゲノムの守護者」という、かなり偉そうな別名を持つ遺伝子で、細胞の死に関係しています。

どのような細胞にも、寿命というものがあります。
寿命そのものは、テロメアと呼ばれる、ヒモのような形をした回数券によって制御されています。
一回分裂するごとに回数券を一枚使うという具合です。

回数券がなくなると、P53遺伝子が動き出し、細胞を壊す事ができるタンパク質カスパーゼに信号を送ります。
回数券以外でも、遺伝子やその他重要な部品が壊れてしまうと、やはりP53遺伝子が動き出してカスパーゼに信号を送ります。

壊すだけではありません。
細胞が壊れていくだけであれば、平均年齢80歳を超えるなんてのは夢のまた夢で、壊すと同時に後継者となる細胞が育つように信号を送ることが出来ます。

細胞には、最終形態になる手前で休眠している前駆状態と呼ばれる状態がありますが、その状態の細胞に信号を送っているというわけです。

たかがタイマーと言いながら、かなり重要なはたらきをしているわけです。

がんと体内時計の関係

がん細胞の場合、際限なく増殖するというイヤな性質を持っています。
この性質が、体内時計と関係しています。

先程も述べたように、本来であれば、際限なく増殖するなんてことは出来ないのです。

がん細胞の大半に共通した特徴は、P53遺伝子が壊れているというもので、がん細胞が際限なく増殖できるのは、このタイマーが働いていないからといえます。

夜更かしをする職業の方、昼夜逆転型の生活をする方にはがん患者が多いということが知られていますが、人間本来のリズムを崩すことによってP53遺伝子のタイマーを狂わせてしまうのかも知れません。

規則正しい生活が健康によいと昔から言われますが、単なる迷信なんかではないのですね。


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