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果物を食べて膵臓がんを予防しよう

2018年9月27日、国立がんセンター多目的コホート研究班より、果物を食べる人ほど膵臓がん発症のリスクが低いという研究論文が発表されました。 *1

この研究は、国内45~74歳の男女約9万人を最長18年間追跡調査することで行われたものです。

研究では、野菜と果物による膵臓がんへの影響をしらべました。

野菜も果物も膵臓がんの予防に一定の効果を表したのですが、果物が誰にでも良い影響が見られたのに対し、野菜は喫煙者のみに有効だったのだそうです。

このことから、膵臓がん予防には果物が適していると考えられます。

・なぜ果物が良いの?

この点については、正直なところわかっていません。

ビタミンCや、食物繊維が入っているから良いという考え方があるようですが、ビタミンCや食物繊維だけが理由なら、野菜でも良い結果でないのが不思議です。

色々と調べた中で私が思うのは、

ある程度少ない量の中に、多くの量が含まれることで、効率よく摂取できること。

ビタミンだけでなく、カリウムを始めとしたミネラルも豊富であり、バランスが良いこと。

ではないかと思います。

・どのくらい食べたら良いの?

果物を食べるほど良いと書かれてはいますが、ページには具体的な量は記載されていませんでした。

なにか良い資料はないかと探したところ、がんセンターが2008年に行った研究発表がありました。*2

そこでは、最も少ない(1日25g)ー 最も多い(1日280g)とのこと。

280gってどのくらい?

一口に280gと言ってもわかりづらいので、一般的な果物でどのくらいの量になるのか表してみました。

りんご 中サイズ 3/4個   なし  中サイズ 2/3弱

ばなな 中サイズ 2本弱   甘柿  中サイズ 2個弱

いちご 23粒        グレープフルーツ 3/4弱

みかん 3個弱        もも  中サイズ 1.5個弱

・どんな果物が良いのか

果物が良いと言われても、先にも書いたように果物には沢山の種類があり、迷ってしまいます。

実際にはどんな果物が良いのでしょうか?

発表によると、野菜や果物の種類によって違いは見られません。

どんな果物でも良いので毎日280g食べると良いということになります。

・果物の代わりにジュースではダメ!

毎日280gも果物を食べようとするのは正直なところ、大変です。

でも、ジュースならというのは誰もが思うことでしょう。

野菜や果物のジュースは、一日分とか、何個分とか、まあ良い感じに書いてありますのでなおさらです。

実際の果物の場合には、じょじょに消化吸収されます。

このため、血糖値も不必要に上がることはありません。

しかし、ジュースの場合一気に血糖値が上昇しますので、膵臓に負担がかかってしまいます。

 

果物がお嫌いでなければ、ぜひ試して見られてはいかがでしょうか。

 

 

参考文献

*1 果物・野菜摂取と膵がん罹患の関連について
国立がん研究センター 予防研究グループ 多目的コホート研究(JPHC Study)
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8179.html

*2 野菜・果物と全がん・循環器疾患罹患との関連について
国立がん研究センター 予防研究グループ 多目的コホート研究(JPHC Study)
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/307.html