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切らない組織検査(多光子励起イメージング技術)

がんの確定診断には、生体検査が必要だということを幾つかの記事で書いて来ました。
これまでは、がん細胞を切り取って直接観察してきましたが、切らなくても組織検査が出来る時代はすぐそこのようです。

切らない組織検査とは?

今までの組織検査では、がん細胞を切り取り、染色をするなどの下準備を行い、その上で顕微鏡で観察を行っていました。
切除を行うので患者様の負担は増えますし、下準備も必要なので手間もかかります。

今回、大阪大学が開発したと発表した技術は、これらの前提をひっくり返すものです。

画像などを貼って良いものかわからないので、まずは大阪大学のページをご紹介しておきます。
http://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2017/20170731_1

簡単に言うと、
1.対象となる部分に光を当てます。
2.光が反射する際に、組織が自ら光ります。
3.画像を撮影します。
4.撮影した画像を処理してわかりやすくします

なんとも、心もとない説明で申し訳ないのですが、実際に行うステップはこの4つしかありません。
詳しい仕組みをここでご説明しても、大半の方は「???」という状態におちいることが予想されますので、詳細は先にご紹介した大阪大学のページをご参照ください。

この検査におけるメリットは
・光を当てるだけなので「生きたままの細胞」を観察することが出来ます。
・切らないので、患者様の負担が少なく、万一がん細胞が散るかもしれないという心配がありません。
・下準備が要らないので、迅速な診断が可能です。
・画像処理を行うことで、がん細胞と非がん細胞を簡単に見分けることが出来ます。

この技術がいつ頃実用化されて医療に用いられるかなどの点については、大阪大学のページでも触れられていませんでしたが、少しでも早く実用化されることが期待されています。