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大きくなければフコイダンじゃない。(フコイダンの分子量について)

こんにちは、大石一二三です。

今回は、フコイダンと分子量についてお届けします。
フコイダンをネットで探すと必ず出てくるのが、高分子・低分子と言った分子量の違いについての記載です。

フコイダンMgS+に使われているフコイダンは、この区分にあてはめるならば、高分子のフコイダンだと言えます。
この区分にあてはめるならば、と迂遠な書き方をしたのには理由があります。

ネイティブなフコイダンの分子量は数万~数百万で基本構造は硫酸化ポリフコース(*1)です。フコイダンとは分子量の大きなものだと言うことです。

フコイダンを分解するための2つの方法

低分子のフコイダンを考えた場合、フコイダンを低分子化するには次の2通りの方法があります。

1.酸加水分解
2.酵素による加水分解(*2)

の二つが確立された方法です。

1の方法では、フコースにエステル結合(*3)している硫酸基が遊離してしまいます。

以前のコラムでも書きましたが、フコイダンには硫酸基が非常に重要な役割を果たしています。硫酸基が遊離してしまうとフコイダンの活性が失われてしまうので、この方法で低分子化するわけには行きません。

2の方法は、実験的には硫酸基が付いたままの低分子化が可能ですが、商業的には到底採算に合わないと考えます。
また、低分子化することで活性を失ってしまうことが挙げられます。

自然界でフコイダンを消化できるのはアワビやサザエ等で、ヒトとは異なりフコイダンを栄養源にすることが出来ます。

サザエやアワビの腸内に住む細菌によって作られるフコシダーゼ(*4)を使うことでフコースの結合を分解することが出来ますが、サザエやアワビの腸内細菌からフコシダーゼを得なければなりません。

私の知る範囲では、フコシダーゼを生産して商業ベースに乗せているところはありません。

低分子のフコイダンとは

フコイダンの論文を探すとわかるのですが、世界中の研究者が言う低分子化されたフコイダンというのは、分子量8,000程度のものを指します。

研究者によって前後することはありますが、分子量5,000を下回る様なフコイダンが実験に使われることはありません。
それは、分子量があまりにも小さなフコイダンでは活性が失われることが知られているからです。

ではなぜ、低分子化フコイダンがあるのかと言う疑問が出てくることでしょう。

広告、マーケティング的には消化管での吸収や代謝を良くするには小さいほうが良いと言うイメージはわかりやすいと言うのが考えられます。

小さければ吸収されやすいと聞いて納得する気持ちは分からないではありませんが、ヒトの吸収メカニズムは成分の大きさで決まるわけではありません。
よしんば、小さい方が吸収されやすかったとしても、活性が失われたフコイダンが吸収されることで良い働きは得られないでしょう。

このようなことから、私はネイティブな状態のフコイダンをお勧めいたします。

注記

(*1)硫酸化ポリフコース:フコースが幾つも結合したもの(ポリフコース)に、硫酸基が結合したものという意味です。
硫酸化とは硫酸基が結合したもののことを指します。またポリフコースとは、フコースが幾つも結合した(重合といいます)ものを指します。馴染み深い言葉で言えば、ポリバケツ、ポリタンクのポリの語源もこのポリです。
ポリエチレンをはじめとする原料で作られたバケツやタンクであることから、このような名前で呼ばれるようになりました。

(*2)加水分解:ある成分が水と反応することによって分解されることを言います。
酵素による加水分解では、酵素が水と成分の反応の仲立ちをして反応速度を早めます。この様な関係を触媒と呼びます。酸加水分解では、酸が触媒として使われます。
身近な例では、樹脂が時間を経てボロボロになるのも加水分解です。大気中の水分に反応してスニーカーの靴底がボロボロになったりします。時間をかけて分解されるこの反応も、触媒を使えばあっという間に分解させることが出来ます。

(*3)エステル結合:酸とアルコールが脱水縮合することを指します。あまり詳しく書いてもわかりにくいので記載しませんが、酸と水を使うとこの結合を解くことが出来ます。

(*4)フコシダーゼ:フコースの結合を分解する酵素のこと


よくわかるフコイダン入門
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