発見からしばらく注目されていなかったフコイダン

フコイダンは、1913年スウェーデンの学者H.Kylin博士によって発見されました。
元々は、沿岸地域では健康的な人々が多い傾向にあることを切っ掛けとした調査でした。
調査をする中、海藻を採取している労働者の手が綺麗であることに目を付け、海藻には何か秘密があるのではないかと考えたと言われています。

博士は、海藻のヌルヌルしたものが作用しているのではないかと考え、これが新たな成分であることを発見しました。
Kylin博士によってフコイジンと名付けられたフコイダンですが、その後国際的な命名規約のもとに、現在のフコイダンと言う名前に変更されました。
ちなみにフコイダンと言う名前の由来は、Kylin博士の研究に使われた褐藻類ヒバマタ種(Fucus)にあります。

発見されてから100年以上経過し、今では様々な機能が発見されているフコイダンですが、発見からしばらくは大きな発見はありませんでした。
フコイダンだけを抽出するのが困難だったというのが、理由のひとつです。

また、フコイダンを構成する単糖L-フコースやD-フコースについての注目度が高かったこともあり、フコイダンという括りで研究する方が少なかった事も挙げられるでしょう。

発見からしばらくはあまり注目されてこなかったフコイダンですが、1970年代から徐々に研究報告が増えくることとなります。
これは、アメリカのシグマ社からフコイダンの検査用試薬が発売されたことも理由のひとつだと考えられます。

論文の発表とともに徐々に認知される

アメリカ国立医学図書館に登録されている、研究論文を調べてみると
フコースについての研究論文は1945年から発表されているにも関わらず、フコイダンについての研究論文は1970年まで待たなければなりません。
1970年に発表された論文は、大阪教育大学のTanaka K, Sorai Sによって発表された、「アワビの酵素によるフコイダンの分解」というものです。

1970年代には年に1〜2件程度しかなかった研究論文ですが、1984年から毎年2桁以上の研究論文が発表される様になり、現在では1134件の論文が登録されています。

1995年にはタカラバイオ株式会社(当時の寶酒造:タカラバイオ研究所)が、ガゴメコンブに含まれるフコイダンの化学構造を決定しました。

翌1996年の第55回日本癌学会総会において、「フコース硫酸含有多糖類(フコイダン)によるHL-60細胞(白血病細胞)のアポトーシス誘発」という発表が行われます。
普段の食卓に上っているコンブに含まれる成分でがんが治る可能性を示唆したのです。

この寶酒造と糖鎖工学研究所によって発表された研究結果は大きな注目を集めることとなりました。この発表がTVや週刊誌と言った媒体でも取りあげられたからです。

これ以後多くのフコイダン関連商品が市場に発表され、現在に至ることになります。

 

次は『フコイダンの分子量』です。


よくわかるフコイダン入門
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