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慢性疲労から抗がん剤まで、疲労回復に役立つ15のポイント

疲労や疲労回復と言えば、「疲れたら寝る」と言うのは良くある対処方法で、実際に最上級の解決方法の一つと言えます。

しかし、いつもは一晩寝たら疲れが取れるのに、最近疲れがとれないということがあります。

このことから考えると、どうも疲労と言っても何か違いがあるのではないか?
そう考えることもできそうです。
どんなことでもそうですが、理由や原因を知ることは問題の解決に大きく近づく第一歩です。

まずはこれらの違いなどについて考察しつつ解決方法を探ってみましょう。

疲労とその種類

先程の例でも少し挙げましたが、疲労には一日寝たらスッキリするタイプの疲労と、寝ても取れない疲労という分け方が出来ます。
そして、もう一つの分け方が、肉体的な疲労と脳の疲労です。
分かりやすい例では「気疲れをする」などという言葉がありますが、これが脳の疲労を指しています。

◇一時的な疲労(寝たらスッキリタイプ)
・脳の疲労
・肉体的疲労

◇慢性的な疲労(寝てもスッキリしないタイプ)
・脳の疲労
・肉体的疲労
・病気や副作用などが原因

大きく分けると上のような種類に分けることが出来ます。

疲労のメカニズム

さて、疲労について、大きく2つ、合計5つの種類を書きました。
脳と肉体の疲労とがあるのだなと思わせておいて、ここでテーブルをひっくり返したいと思います。

先程挙げた疲労の種類に、何ら嘘はないのですけれど、疲労のメカニズムというのは実は脳にあるんじゃないのか?
というのが、最新の疲労に関する研究理論です。

少し前までは、疲労の原因と言えば「乳酸」みたいな流れがありました。
これは、肉体的疲労の代表格とも言える考え方でした。
しかし、この説は2004年に発表された論文において否定されます。
それどころか、乳酸は筋肉のはたらきを助けるというのです。(*1)

乳酸でなければ何なのか?ということになるのですが、肉体の疲労メカニズムもやはり脳にあります。

脳の中枢神経が疲れを感じると疲れる

日本では、1999年から2005年にかけて、「疲労および疲労感の分子・神経メカニズムとその防御に関する研究」(*2)という、文部科学省を中心とした官学共同のプロジェクトが行われていました。
記事の最後に、報告書へのリンクを記載していますが、この研究によって明らかにされたメカニズムは

「各種活動による酸素の大量消費」→「活性酸素の発生」→「ミトコンドリアを傷つける」→「細胞機能の低下・エネルギー不足」→「疲労状態」

と言うものでした。

中でも、自律神経やその中枢である視床下部の細胞が傷つくと疲労を感じるというのです。

疲労誘発因子(FF)と疲労回復因子(FR)

では、活性酸素だけが疲労の原因なのかというと、実はそうではありません。
最新の研究によると、疲労原因となるもう一つの物質は「疲労誘発因子(Fatigue Factor:FF)」(*3)ではないかと考えられています。
これは、東京慈恵会医科大学の近藤一博教授が2008年に発表したものです。近藤教授は、先に挙げた官学共同のプロジェクトにも参加しておられた先生です。

近藤教授による疲労メカニズムの概要は以下のようなものです。

「様々な活動」→「活性酸素が発生」→「活性酸素によって傷ついた細胞から老廃物が排出」→「老廃物に刺激された細胞から疲労誘発因子(FF)が作られる」

疲労誘発因子(FF)は、脳に直接刺激を送ることで疲労を感じさせるだけでなく、唾液の中にヘルペスウィルスを増やします。
唾液にヘルペスウィルスが増えたことがシグナルとして脳に伝わり、やはり疲労を感じさせることになります。

「疲れるとヘルペスになりやすい」「唇の横に出来ものが出やすい」とよく言われますが、本当のことだったというわけです。

また、体内に疲労誘発因子(FF)が増えると、細胞は疲労回復因子(Fatigue Recover Factor:FR)を作り出します。
この物質は、傷ついた細胞を修復するとともに、疲労誘発因子(FF)を中和するというはたらきがあります。

疲労回復メカニズムのひとつは、疲労回復因子(FR)にあったという訳です。

一時的な疲労とその回復

1.睡眠をとる

上の方で、寝たらスッキリタイプと書いたように、睡眠はもっとも効果的な疲労回復手段です。
肉体的にも、精神的(脳)にも疲労を回復してくれます。
眠るということは、自律神経にとっても非常に良い回復手段です。

2.目や耳を閉じる

脳は、24時間はたらき続けている臓器です。特に、起きている間は、様々な刺激を処理しなければなりませんので大変です。
特に何もしていない様でも、耳には常に音が聞こえていますし、目には絶えず何かが映っています。
また、常に何かが体に触れていることでしょう。
目を閉じて、耳を塞ぐだけで脳の処理は大幅に軽減されます。
疲れたと思ったら、アイマスクと耳栓を使って休憩するのは効果的です。
やはりこれも、自律神経を回復させるための方法です。

また、休息や睡眠は、からだの活動が少ないということですから、疲労誘発因子(FF)がほとんど増えません。
一方、体内に疲労誘発因子(FF)があると、細胞は疲労回復因子(FR)を作り出しますから、疲労が回復しやすいと言えます。

慢性的な疲労とその回復

一時的な疲労は簡単な方法で改善できましたが、慢性的な疲労にはあまり効果的ではありません。
効果がないわけではないのですが、疲労が回復する量よりも、溜まる量のほうが多いということになります。

そうなると、いかに疲労誘発因子(FF)溜めないかということも大事になってきます。
先程書いたように、寝てしまえば疲労誘発因子(FF)は増えませんが、それでは生きてゆくことが出来ません。
ですから、普段の生活をしながら改善する方法を考えなければなりません。

睡眠不足になっていないか

睡眠が疲労回復には非常に優れていると書きましたが、睡眠不足であればこれはもうどうしようもありません。

疲労回復手段を放棄して疲労回復を望むのは流石に無理がありすぎます。

しっかり寝ているはずなのに疲労が取れないと言う場合、寝ているつもりで寝られていないと言うことも考えられます。

3.寝苦しいときは、迷わずエアコン

これは特に、夏の暑い日に考えられます。
あまりにも暑すぎて、しっかり寝ることが出来ていないというわけです。
タイマーで30分などと中途半端な対処方法はオススメできません。
暑い日は温度調整機能を使って、適温を維持しましょう。
もちろん、寒すぎて寝られない時には暖かくしてください。

4.いびきをかく人は横向きで寝る

上を向いて寝ると、いびきをかきやすいので眠りが浅くなります。横になって寝ましょう。

5.無呼吸症候群

これは、寝ている間に呼吸が止まる瞬間が頻発する病気です。
しっかり寝ているはずなのに疲れがとれない時はお医者様に相談してみましょう。

強いストレスに晒されていないか

ストレスと聞くと、何かいけないものの様に感じられるかもしれませんが、そうではありません。
ストレスを日本語に訳すと「緊張」とでも言えばよいかと思いますが、ある程度の緊張はからだに良い影響を及ぼします。

しかし、これが「強いストレス」「過度なストレス」となると話が変わってきます。

自律神経は、からだを常に最適なバランスに保つために働いています。
強いストレスを緩和させようとフル稼働しなければならなくなります。

そうなると、酸素を大量に消費して活性酸素を生み出し自律神経を傷つけてしまいます。

6.適度な休憩

ストレスの改善に効果的なのが、適度な休憩です。
「疲れてきた」「作業に飽きた」そんな時は休憩のサインです。
目をつむったり、10分ほど仮眠したりするのは効果的です。

デスクワーク中心の人は、軽くからだをほぐすのも良いでしょう。
同じ格好を続けていると、体の一部に負担がかかります。それをほぐすのです。

7.緑茶でティータイム

緑茶には、GABAと言うアミノ酸の一種が多く含まれています。
GABAにはリラックスしてストレスを改善するはたらきがあります。
緑茶には、カフェインが含まれています。覚醒作用や利尿作用がありますので、一杯だけにしたほうが良いでしょう。

8.近くの公園などで自然に触れる

人工物に囲まれた生活は、ストレスにはあまり良い環境ではありません。
自然というのは画一的ではなく、ひとつとして同じものや同じ環境というのはありません。
風ひとつとっても、一定ではありません。
この様な環境に行くことは、脳の緊張やストレスをほぐしてくれます。

脳の疲労と肉体の疲労回復

9.軽いストレッチやヨガ

疲れた時は、単に休憩をしていれば良いと考えがちですが、ある程度の運動は効果を表します。

疲れている時は、様々な老廃物や疲労誘発因子(FF)が体内に留まっています。
適度な運動は、血流を良くしますので、これらの物質を捨てるには好都合です。
また、傷ついた細胞を回復させるためには栄養素が適切に届く必要がありますので血流は大切なのです。

また、緊張した筋肉をほぐすのにも適しています。筋肉が緊張していると、自律神経はバランスを取ろうとして頑張りますので、緊張をほぐすのは効果があるのです。

ただし、激しい運動は厳禁です。
自律神経が酷使されてしまいますので、血流がよくなるというメリットを完全に打ち消してしまい、より疲れてしまいます。

10.ぬる目のお風呂でリラックス

お風呂はリラックスに適した方法です。
ただし、熱いお風呂は良くありません。熱いお風呂に入ると、自律神経が酷使されるからです。

精神的にリラックス出来るだけでなく、筋肉の緊張をほぐすことも出来ます。
どこかに筋肉の緊張が残っていると、自律神経がバランスを取ろうとしますので、よけいな筋肉の緊張は無い方が疲労回復に良いのです。

栄養補給による疲労回復

随分と昔は、食べるものも食べられず、栄養不足によって疲労するということがありました。
流石に現代の日本では、このような例は少なくなってきています。

では、何を補給すればよいのでしょうか?

11.ビタミンB群

ビタミンBは、神経のはたらきと密接な関係を持っています。

特に、ビタミンB1は大きなはたらきを担っています。
上の方で書きましたが、疲労のメカニズムには、ミトコンドリアが傷ついてエネルギー不足に陥っていると言う側面があります。

ビタミンB1は、ブドウ糖を最終的にエネルギーとして利用するために欠かせないのです。
また、ビタミンB1が不足すると末梢神経障害が起こることも知られています。

ビタミンB1を多く含む食品には下記のようなものがあります。
・豚肉
・精製されていない穀物
・豆類

12.ビタミンC

疲労は、活性酸素が細胞を傷つけることから始まります。
ビタミンCは、手軽に手に入れることができる優秀な抗酸化物質です。

ビタミンCを多く含む食品には下記のようなものがあります。
・各種かんきつ類、特にレモン
・いちご
・キウイ
・キャベツ(生)
・ピーマン(生)
・ロースハム

13.クエン酸

クエン酸は、細胞がエネルギーを作り出す手伝いをする事ができる物質です。
人間は、「糖質」「タンパク質」「脂質」の3種類を使ってエネルギーを作り出していますが、流石に余すこと無く100%使い切るなどということは出来ません。

エネルギーを作り出すということは、細胞の中で化学反応が起こっているということです。
化学反応が起こると、目的の物質だけでなく、それ以外のものも作り出されるのです。
これらの物質の一部が、クエン酸を通してエネルギーに作り変えられます。

ビタミンB群の項でも書いたように、疲労とは細胞のミトコンドリアが傷つきエネルギー不足になっていると言う側面があります。
様々なサイクルでエネルギーが作り出されるということは、疲労回復に大きな手助けとなるのです。

クエン酸を多く含む食品
・各種かんきつ類、特にレモン
・梅干し
・酢

日本では梅干し(酸っぱくないものはダメです)や酢を使った料理がありますので、活用すると良いでしょう。
ビタミンCと同時に摂れると言う意味では、かんきつ類は最適です。

14.肝臓をいたわる

全ての疲労メカニズムは、活性酸素から発生する細胞の障害とエネルギー不足、疲労誘発因子(FF)の発生にあることを中心に説明することが出来ます。

では、肝臓をいたわることがどの様に関係してくるのでしょう。
肝臓は、様々な物質を代謝して、要らないものは捨て、要るものは活用するという体内随一の化学工場です。
ブドウ糖や脂質をエネルギーとして活用するためには肝臓は欠かせないはたらきを持っています。

何度も出てきているように、疲労にはエネルギー不足と言う側面があります。
肝臓が弱って、エネルギー源の供給がスムーズにいかなくなると、疲労するというわけです。

また、肝臓はタンパク質を合成するはたらきも持っています。
タンパク質と聞くと単純に、お肉や細胞の元の様なイメージがあるかも知れません。

しかし、それだけではありません。
タンパク質というのは、ありとあらゆる形を取って、人間の活動に関わっている物質なのです。

タンパク質は、傷ついた細胞を修復するために必要になってくるだけでなく、体内のバランスを調整するはたらきとしても非常に重要です。
肝臓が弱っていると、細胞修復が上手く行かないだけでなく、体のバランスも崩れてしまうのです。

ここから肝臓について書き始めるとあまりにも長くなってしまいますので、以前お伝えした「肝臓がんとその予防」と言う記事を参考になさってください。

15.病気や副作用が原因の疲労

疲労には、病気や抗がん剤の副作用を原因とするものがあります。
どんな病気があるか、どんな原因があるかを挙げだすとキリがないほどです。

しかし、一点だけ朗報があるとすれば、今までお伝えしたメカニズム、対処方法の全てが使えるのです。

どんな疲労であっても、疲労そのもののメカニズムは変わらないのです。

原因そのものを治療、改善することが大事なことはもちろんですが、例えば抗がん剤の副作用の場合は、お薬を止める以外になくなってしまいます。

そんな時は、いままでお伝えしたケアを試してみて下さい。
控えめに言っても、少しは改善されるはずです。

それでも辛い、キツイと言う場合。
疲労の原因を減らし、疲労回復のケアをしているにも関わらず疲労が残るということは、疲労をドンドンと作り出している原因が何処かにあるということです。

お医者様に相談して原因を見つけ出して治療をすることが大事になってきます。

また、今まで挙げた対処方法は全て治療と並行して使えるものばかりです。
日常生活で見かけない特別な食材や成分もありません。

皆様安心して参考になさって下さい。

最終更新日:2017/09/26

参考文献

(*1) Intracellular acidosis enhances the excitability of working muscle.
Pedersen TH, Nielsen OB, Lamb GD, Stephenson DG.
Science. 2004 Aug 20;305(5687):1144-7.
http://science.sciencemag.org/content/305/5687/1144
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15326352

(*2) 疲労および疲労感の分子・神経メカニズムとその防御に関する研究
(文部科学省を中心とした官学共同研究プロジェクトによる)
http://scfdb.tokyo.jst.go.jp/pdf/19991160/2004/199911602004pp.pdf

(*3) 疲労誘発因子と抗疲労因子:うつ病の疲労による誘発機構
近藤一博 東京慈恵会医科大学ウィルス学講座 教授
日本生物学的精神医学会誌 24巻4号
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsbpjjpp/24/4/24_218/_pdf

(*4)解明されてきた 現代における「疲れ」の原因
http://www.yakult.co.jp/healthist/233/img/pdf/p02_07.pdf


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